経理の転職で、エージェントを利用するときに知っておいた方がいいことはある?
転職エージェントを利用するときの注意点はなんだろう?
経理の転職で、転職エージェントを利用するとき、事前に知ってほしい注意点が7つあります。
転職エージェント利用での7つの注意点
① 転職エージェントには、得意・不得意の求人がある
② サポート期間が決まっている転職エージェントもある
③ 希望する経理の求人に応募できない場合もある
④ 転職エージェントによっては、求人紹介を受けられない場合がある
⑤ 担当者によって、サービスの質が変わる場合もある
⑥ 複数の転職エージェントから、同じ求人に応募してはいけない
⑦ 転職エージェントを利用しても、必ずしも内定をもらえるわけではない
この7つの注意点を理解しているかどうかで、経理へ転職できるかどうかが変わってきます。
そこで今回は、経理の転職でエージェントを利用するときの「7つの注意点」について、詳しく解説していきます。
また注意点に対して、転職者はどのように対応すべきか?経理の転職6回経験者が、実際の経験を踏まえて説明します。
これから転職エージェントを利用する方は、ぜひチェックしてください。
☞この記事の解説者:経理部IS
・現役の上場企業の経理部長です
・経理の転職エージェントの利用経験は20社以上
・経理の転職6回の経験をもとに、経理の転職エージェントについて解説します
Contents
注意点① 転職エージェントには、得意・不得意の分野がある
経理の転職で、転職エージェントを利用するとき、まず注意して欲しいのが、
「転職エージェントには、得意・不得意の分野がある」
ということです。
大手の転職エージェントなら、経理の求人いっぱいあるよね。
有名な転職エージェントなら経理へも転職できそう。
そう思って、有名な転職エージェントを利用しても、
・経理の求人が少なかった…
・応募したい経理の求人がない…
・転職フォローが不十分…
といったことが起きる可能性があります。
これは、転職エージェントには、得意・不得意の分野があることが原因です。
では、得意・不得意の分野があるというのは、具体的にどういったことでしょうか。
転職エージェントの得意・不得意分野とは?
転職エージェントは、
- IT企業の転職に特化している
- メーカーや小売業の転職に強い
- 会計事務所や税理士法人の転職に特化している
といったように業界に特化した転職サービスを提供している場合があります。
また、
- 経理の転職に特化している
- ITエンジニアの転職に強い
- 営業職の転職に強い
といったように、職種に特化した転職サービスを提供しているエージェントも多くあります。
ここで、経理への転職を希望しているのに、ITエンジニアの転職に強いエージェントを利用したらどうなるでしょう?
・ITエンジニアの転職に強いエージェントは、経理の求人を扱っていません(扱っていても少数です)
・また、ITエンジニアに対しての転職フォローは得意ですが、経理の転職のフォローはしていません。
結果、ITエンジニアの転職に強いエージェントを利用しても、経理の求人は紹介されず、転職フォローもしてもらえません。
このように「転職エージェントには、得意・不得意の分野がある」ということを理解してないと、転職エージェントを利用しても、経理への転職は難しいと言えます。
経理の転職で、エージェントを利用するときは、
「利用する転職エージェントの得意・不得意の分野」
を事前に確認しておきましょう。
なお、経理の転職を得意としている転職エージェントは、次の記事で紹介していますので参考にしてください。
※参考記事:【経理の転職エージェント】ランキング5選|経理転職6回の経験者がオススメ!
注意点② サポート期間が決まっている転職エージェントもある
転職エージェントによっては、サポート期間が3か月程度の短期間で終了するところがあります。
その理由は、
「多くの人が、おおよそ3カ月で転職先を決定しているため」
といった実例によるものです。
そのため、中長期でじっくり転職先を探そうとしている人は、
サポート期間が短期間で終了してしまうエージェントは避け、中長期のサポートに対応しているところを探す
といった対応が必要となります。
具体的に、短期間でのサポートをしている転職エージェントは、
といった大手転職エージェントです。
一方、中長期でもサポートしてもらえるエージェントは、
といったところになります。
※短期間でサポートが終了する転職エージェントでも、状況に応じてサポート継続をお願いすることが可能です。
短期間(3か月程度)で、経理への転職を考える場合は、転職エージェントのサポート期間を気にする必要ありません。
一方、中長期間での転職を考える場合は、中長期でもサポートしてくれる転職エージェントを選んで利用する必要があります。
※参考記事:【経理の転職サービスSYNCA】利用者が評判・口コミと体験談をすべて解説!
※参考記事:転職エージェント【JACリクルートメント】評判と体験談を転職6回経験者が解説!
注意点③ 希望する経理の求人に応募できない場合もある
転職エージェントを利用した際、希望する経理の求人に応募できない場合があります。
転職エージェントのサイトに公開されている経理の求人で、
「ぜひ応募したい!」
といったものがあっても、転職者の経理の経験やスキルが見合わない場合は、求人の応募が断られる場合があります。
その理由は、転職エージェントは、
・企業の採用業務を代行し、
・応募者を選別する
という役割があるためです。
企業が求める経理の経験やスキルが不足していると判断された場合、求人の応募を断られることがある、
ということを理解しておく必要があります。
一般的に転職エージェントを利用する前には、サイトで公開されている経理の求人をチェックすると思います。
そのサイトで希望する求人を見つけても、その後に応募を断られるのは非常に残念です。
ただし、公開されている希望の求人に応募できないからといって、その転職エージェントを利用するのは止めないでください。
転職エージェントの担当者は、公開されていない求人も多く扱っており、その求人の中から別の希望に見合う求人を紹介してくれますので、継続して利用しましょう。
【参考】公開されていない求人=非公開求人
非公開求人とは、
・社内の事情により、人材を募集していることを知られたくない
・事業戦略上、競合他社に知られたくない
・公開する時間がなく、すぐに人が欲しい
といった企業の事情により、非公開で紹介される求人のことをいいます。
注意点④ 転職エージェントによっては、求人紹介を受けられない場合がある
転職エージェントでは、
- 一定の経理経験やスキルを持った人を対象
- 未経験者や20代若手を対象
- ハイクラスの管理職を対象
といったように、年齢や転職者のスキル・経験ごとに対象を分けて転職サービスを提供しています。
たとえば、経理未経験からの転職を考えている20代の方が、ハイクラスの管理職を対象としている転職エージェントを利用しても、
「残念ながら、紹介できる求人がございません」
といった回答が来るだけで終わってしまいますので注意してください。
そして、このような転職エージェントは、残念ながら利用できません。
それは、転職者の年齢やスキルと、転職エージェントのサポート対象者の年齢やスキルが一致しておらず、紹介される求人がないからです。
転職エージェントを利用する際には、最初にサポート対象としている、
・スキルや経験
・年齢
について確認してから利用しましょう。
注意点⑤ 担当者によって転職フォローの質が変わる場合もある
転職エージェントの担当者は、転職のプロとして転職成功のフォローをしてくれますが、人によっては担当者のフォローに問題があると感じる場合があります。
経理の転職で、担当者の転職フォローを受けていると、
・そもそも経理について理解がなく、
・紹介される求人も希望とズレている
といったことがあります。
特に担当者によってフォローの質が違うと感じるのは、複数の転職エージェントを利用したときです。
ある転職エージェントの担当者は、
・紹介してもらえる求人が希望通りで、アドバイスも的確だったりする
・一方、ほかのエージェントの担当者は要領が悪く、転職活動がスムーズに進まない
といったこともあります。
なお、転職フォローの質が悪い場合には、転職エージェントが用意している問合せ窓口に連絡して、担当者を変更してもらうこともできます。
注意点⑥ 複数の転職エージェントから同じ求人に応募してはいけない
経理に転職する際、同時に複数の転職エージェントを利用することができます。
複数利用することで、紹介してもらえる経理の求人数を増やすことができ、転職先の選択の幅を広げることができます。
こうしたメリットから、転職者は複数の転職エージェントを利用することが一般的になっています。
※参考記事:経理の転職ではエージェントを併用すべき!|経理の転職経験者が理由を解説
ここで注意しておきたいのが、複数の転職エージェントを利用していると、同じ企業の求人が紹介される場合があるということです。
企業は、優秀な人材を確保するために複数の転職エージェントに求人を出すことがあります。
結果、複数の転職エージェントから同じ企業の求人が紹介されることになりますが、その求人に応募するときは、1つの転職エージェントに絞ってください。
これは、企業側としては、同じ人の応募が複数のエージェントからあると混乱してしまうからです。
複数のエージェントから応募があると、企業側は最終的にどこの転職エージェントとやり取りすればわからず、困ってしまいます。
企業側を困らせないためにも、複数の転職エージェントから同じ求人には応募しないことを理解しましょう。
なお、間違って複数の転職エージェントから同じ求人に応募してしまったときは、早めにどちらか一方のエージェントに応募取り消しを依頼してください。
注意点⑦ 転職エージェントを利用しても必ずしも内定をもらえるわけではない
転職エージェントは、転職者に対し充実したサポートを提供してくれます。
そのサポートによって、転職への成功率が高まるのは事実です。
転職エージェントの充実したサポート
・履歴書、職務経歴書の添削
・転職者の評価点を記載した推薦状を作成
・模擬面接の実施
・面接対策(面接官の人物像を教えてもらう、面接官に対する話し方対策など)
このようなサポートを受けることで、内定をもらえる確率が高まります。
しかし、転職エージェントはあくまで転職者をサポートする側であり、最後は転職者がサポートを活用しながら積極的に活動しなければなりません。
転職エージェントがやってくれるからといって受け身になっていても、内定は簡単にはもらえないということを理解しておきましょう。
また、転職エージェントからは多くの経理の求人を紹介してもらえますが、転職の時期によって紹介される求人は大きく増減します。
特に、世の中が不景気のときには、企業は経理など管理部門の採用を優先的に減らしてしまうため、転職エージェントを利用してもなかなか内定をもらえないということがあります。
転職では、活動する時期も気にしながら転職エージェントを利用しなければ、簡単には内定をもらえません。
まとめ
今回は、経理の転職でエージェントを利用するときに、知っておきたい「7つの注意点」について解説しました。
この7つの注意点を理解しているかどうかで、経理へ転職できるかどうか大きく変わってきます。
転職エージェント利用での7つの注意点
① 転職エージェントには、得意・不得意の求人がある
② サポート期間が決まっている転職エージェントもある
③ 希望する経理の求人に応募できない場合もある
④ 転職エージェントによっては、求人紹介を受けられない場合がある
⑤ 担当者によって、サービスの質が変わる場合もある
⑥ 複数の転職エージェントから、同じ求人に応募してはいけない
⑦ 転職エージェントを利用しても、必ずしも内定をもらえるわけではない
経理の転職で、エージェントを利用する際には、まずこの7つの注意点をチェックしておきましょう。
そうすれば、どのように転職エージェントを利用したらよいかがわかり、経理への転職も近づきます。